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Posted by おてもやん at

2011年08月21日

生きた野菜をいただく!「縁側カフェ」菅の伝統料理

 今日は仕事でほんのほんの少しだけお手伝いさせていただいている山都町菅地区に行ってきました。
 「縁側カフェ」って聞いたことがありますか?
 菅地区の農家の軒先や縁側で、あたたかいお茶とお茶うけを、のんびり、ゆったりといただける古里ならではのおもてなしです。
 今日はあいにくの雨でした。菅地区に至る途中の山道では、ものすごい雨が降ってきました。山深い、そのまた奥座敷のようなところです。農林水産省の棚田百選にも選ばれた美しい棚田が広がる中、ここでの長い長い人々の営みを感じさせる家屋や神社などがポツン、ポツンと見えてくる。昔、中国の古典に書かれていた桃源郷とは、こんなところではなかったかと思うほどです。
 この菅地区では「縁側カフェ」に続いて、里山レストランを開設するための準備が進められています。廃止された小学校跡の給食施設を活用して、レストランの目玉となる料理の研究が進められています。
 今日はその試食会にご招待いただき、菅地区の食材を使った伝統料理を楽しませていただきました。
 棚田の掛け干し米のにぎりめし、煮しめ、カボチャのサラダ・・・。野菜はすべて朝採り。何か食べ物が生きている感じがして、血液がきれいになっていくような気分になりました。その間、外は嵐のような雨が降ったかと思うと、そのうち薄明かりが差しこんできて、肌にほんの少し冷たさを感じる程度の心地よい風がゆったりと流れてきます。稲が長い波長のようにゆっくり、ゆったりと揺れています。緑のじゅうたんに囲まれた静かなたたずまいの家屋や神社、祠なども、空気が雨で洗われたためか、くっきりと見えてきます。やや遠くに見える幾重にもつならなる山々からは湯気のようなものが湧き、景色全体がゆっくりと動いているように見えてしまいます。
 試食会に招かれた地元の方々、そして料理をつくってもてなすおばちゃんたち。だれもが屈託のない笑顔で穏やかな会話を繰り返しています。時間はゆっくり流れ、ある意味、長く過ごしたように感じました。
 帰り道でふと思いました。菅地区の入り口にある鮎の瀬大橋は、桃源郷と現実世界を区別する関所ではないかと。それから山をいくつ越えたでしょうか。街に帰ってくると、ワープして現実に戻り、夢から覚めたような気分になってしまいました。
  


Posted by わくわくなひと at 20:24Comments(4)