2011年01月18日

【読書一年間の回顧④】・・・eコマースは人も産業構造も変える

 【読書一年間の回顧④】・・・eコマースは人も産業構造も変える2010年一年間の我が読書遍歴の第4弾!マネジメント編・上です。
 
 昨年のマネジメントやビジネス関係の本は、P・Fドラッカー『ネクスト・ソサエティ 歴史がみたことのない未来がはじまる』から始まりました。
 2000年前後に未来について書かれたこの本を、2010年を浮遊する、少し未来人の私が読むという設定に面白さをおぼえました。未来を確実に読めるものは人口や人口構造しかないということ、eコマースによる社会へのインパクト、それと、九州新幹線鹿児島ルート全線開通が一年後ということで、鉄道がもたらす巨大な変化についての記述が特に印象に残りました。
 『ネクスト・ソサエティ』の“eコマースは消費者行動を変え・・・産業構造を変える。”その姿がおぼろげながら見えてきたのが2010年だったと思います。世の中がどんな風にダイナミックに変化していっているのか?百貨店や新聞などの不振について現象面に関わる情報は多く聞いていましたが、それがどのような大きな流れで、どのような要因や構造で変化しているのか?知りたくなりました。
 タラ・ハント『ツイッターノミクス(TwitterNomics)』は、そんな疑問に答えてくれる本でした。消費者行動が変わり、産業構造も変わり、ビジネスのやり方が革命的に変わっていく様子が克明に綴られていました。彼女が参考にしたというSF小説、コリイ・ドクトロウ『マジック・キングダムで落ちぶれて』は、世の中や人がどのように変化していくか想像する時に非常に役立つ本だと思いました。Eコマースが人の価値観や行動にも影響を与えていくこともよく分かります。
 3月には、ウディ・アレン(Woody Allen)監督の「Cassandra’s Dream」が封切られるという「Mainichi Weekly」の記事に目がとまりました。テーマは、Life is nothing if not totally ironic.(人生はとても皮肉だ)で、イギリスの兄弟が経営不振のレストランの勤勉なオーナーである父親の話よりも、成功しているが、たちの悪いビジネスマンの叔父の方の話を聞き、悲劇の引き金を引いてしまうという粗筋です。カネと成功にしか目がいかない世の中のもとでの人生の皮肉を描いた作品ということでした。人の価値観や行動はどう変化していくのか?
 フリーランスライターのシェリル・チャウ(Cheryl Chow)のHurry up and slow down(ゆっくり急がず生きてみる)というコラムも、人の価値観や行動が変化していることを伝えていました。Good-bye, corporate warriors, Good-bye, salary men and women, Hello, sloths!だそうです。slothは怠け者のことで、確かに、eコマースのインパクトは一方で、こんな人たちを多く生んでいくと妙に納得しました。
 もちろん岩崎夏海『もし高校野球の女子マネジャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』も読みましたし、福岡で開催された岩崎夏海講演会にも行きました。組織をあずかる者の責任、人の話をどれだけ理解し実践できるか。経営を引退するまでは逃げられないと正直、ビビリました。
 あまり長くなるといけないので、今日はここで終わります。昨年の3月までの自分の関心分野ですが、一年を通して消費行動と産業構造の変化についての思いは持続していきました。
 時間を見つけて、この続きは書いていきます。


Posted by わくわくなひと at 20:38│Comments(2)
この記事へのコメント
eコマースの魔の手にかかっているslothな私です…
Posted by あや3あや3 at 2011年01月19日 09:29
別名The king of sloth!と号しています。その辺の力量と才能では負ける気がしません。
Posted by わくわくなひとわくわくなひと at 2011年01月19日 12:00
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