2010年10月31日
金子光晴詩集『女たちへのいたみうた』集英社文庫

金子さんは、茨木さんが、こんな風に書いていた人です。
さまざまな女性体験も永い間に醸成されて、美酒のごときものに変じ、老いてなお、知的で繊細な男の色気を失ってはいなかった。対座すると、ひどく安らかでくつろげるのである。
飄々とした雰囲気は、すでに女に関する<免許皆伝>かとも思われ、さらに言えば、男女の別さえ突き抜けていた。本来、人と人とは対等であるということが、これほど血肉化され、体現できている男性が日本にも居た!というこころよい驚き。
文庫本の表紙も色っぽ過ぎて、表紙が見えないように裏返しにしてレジに持っていきました。
少し読みました。何ものにも臆しない人(女性は少し怖いと思っている)の詩と文章です。
いろんなしがらみから自分の頭を解放し、創造の世界に入っていくときに重宝する本ではないかと思いました。
Posted by わくわくなひと at 19:07│Comments(0)
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