2010年10月02日

北九州市はすごい!カンボジアでの水事業に参入

 北九州市はすごい!カンボジアでの水事業に参入1日付けの西日本新聞(19版、福岡市内向け)の1面トップは、北九州市がカンボジアで水事業を始めることを報じていました(熊本向けの版では、1面でしたがトップではなかったようです)。西日本さんには、ときどき大スクープが載りますので、熊本にいる時もコンビニで買うようになりました。

 海外水ビジネスへの参入を表明している北九州市が、世界遺産「アンコールワット」で知られるカンボジアのシエムレアプで、小規模な浄水供給システムによる水道事業の実証試験を年明けにも始めることが30日、関係者への取材で分かった。水処理関連企業「メタウォーター」(東京)と連携、官民による海外水ビジネスに向けたモデル研究の第1弾となる。

 これはすごいことです。自治体が海外の基盤整備に関係するビジネスに参画する話は初めて聞いたような気がします。農産物や特産品のセールスとかいう話は、今、流行のようですが・・・。
 自治体が培ってきた浄水供給から料金徴収までの一連の仕組みやノウハウを外国に提供するには、メーカーだけでは無理であり、自治体であれば長年の経験を持っています。特に、北九州市は工業都市づくりで培った漏水防止技術がすごいレベルだそうです。
 そういう仕組みやノウハウを提供する時代がついに来たんですね。モノを売るだけでなく、制度、仕組み、ノウハウも含めてトータルで売っていく。これが今後の日本の重要なビジネスになっていくんだと、いささか感動しました。世の中はまさにトータルマーケティングの時代。商品開発、広告、販売などのマーケティングの要素を、それぞれ分割して行うのではなく、トータルで行っていく時代になってきたと実感しています。
 世界のどこよりも早く少子高齢社会、生産年齢人口減少社会を経験する日本が、次に世界に貢献するのは社会の仕組みやトータルマーケティングのノウハウを輸出することになりそうです。
 電力供給、少子高齢社会を維持するための制度・仕組み・ノウハウ、低炭素社会の仕組みなど、水以外にもたくさん地域資源が眠っています。楽しみです。
 それと、福岡市もそうですが、北九州市も戦略を掲げて地道に実績を積み重ねているところも敬服します。北九の場合、「アジア」と「環境」をキーワードに地域浮揚、都市再生を目指しています。この水ビジネスに関連して、実に1999年からカンボジアに水道局職員を派遣しており、水道の技術移転や人材育成で協力するなど地道なことをやっているところも脱帽ものです。将来的に水ビジネスで収益が上がった場合は、北九州市民に還元されていくことになるのでしょう。
 どこの自治体でも、壮大な夢と誇りを持てるような話題が欲しいですね。北九州市のように、キーワードを選択して、企業や団体を募り、協議会方式で夢を一つひとつ実現していくのも一つの方法だと思います。




Posted by わくわくなひと at 22:46│Comments(0)
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