2010年09月11日
民間人リーダーが引っ張る福岡の都市戦略

このやり方では、今一つわくわくしないというのが正直な気持ちです。
西日本新聞では何度も報道されてきましたが、8日付け「九州」面にも、「地域戦略フォーラム」のことが大きく掲載されていました。
このフォーラムは技術や人材をいかに集積して投資を誘い、経済活性化につなげるかー。新たな都市成長戦略に「知識経済」を掲げ、実現の道筋を市民と共に考えることを目的としています。8日付けの西日本新聞には、1日に天神のイムズホールで開かれたフォーラムの内容が比較的詳しく載っていました。
私が注目したのは、このフォーラムを引っ張っている人が役所ではなく、民間の人だということです。
後藤太一さんという福岡アーバンラボラトリー代表社員が中心となってフォーラムを開催しており、西鉄の経営企画本部長、福岡市総務企画局長、九州大学副学長がパネラーとして呼ばれている。行政の理解や支援も当然あってのことだと思いますが、企画・運営は後藤さんとその仲間たちが行っていることが凄いと思いました。
後藤さんは何度がお会いしたことがありますが、もともとは東京の人で福岡が気に入って移住してきた人です。都市計画の専門家で海外の都市のことに詳しい方で、ものすごく頭がいいという印象があります。
それもフォーラムという口だけの話ではなく、来年1月にも、福岡都市圏の国際競争力の強化に向け、産官学と市民が連携して、都市成長戦略の策定と推進を目的とする実働組織(共同事業体)を設立するそうです。
「これまでの産官学連携の取り組みは、多くは責任の所在が分からない、形だけの連携だったと思います。今回の実働組織は、財界や行政、大学、市民団体など産学官民の地域リーダーで構成。事務局には、福岡の現状を徹底的に診断し、戦略を練り上げるさまざまな専門家集団を集めます。事務局が戦略案を出し、地域リーダーや市民が徹底的に議論、合意形成していくやり方です。
モデルは「産学官民連携」の先進地であるシアトル(米)やヘルシンキ(フィンランド)です。・・・」
この手の仕事というと、今までは役所がやっていました。役所が計画をつくって、“連携”“協働”を一生懸命市民に呼びかける。極端な話、笛ふけど市民は踊らず!そんな感じではなかったでしょうか。
後藤さんたちが目標とするシアトルやヘルシンキでは、市民のリーダーが役所や財界、大学を引っ張っていることと思います。しかも、責任を負う役所とは別の実働組織ができるということが凄いことだと思います。
Posted by わくわくなひと at 12:31│Comments(0)
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