2010年07月26日
夢中で時間が止まる!フロー体験をしたことがありますか?
M.チクセントミハイ『フロー体験 喜びの現象学』世界思想社(2009年9月20日第10刷、1996年8月20日第1刷)。
数ヶ月前に読んだ本です。読みながら「へぇー、そうなんだ」と何度も思い、非常に面白かったことを覚えています。しかし、何が書いてあったか覚えていなかったので、パラッパラッとめくりました。
フロー体験。ちょっと怪しげな感じもします。しかし、チクセントミハイはシカゴ大学心理学科教授。今のアメリカで最も注目される心理学者が書いた本なんです。
フロー体験をしたことがありますか?
どんな体験かというと、「達成する能力を必要とする明確な課題に注意を集中している時、人は最高の気分を味わう」。そんな体験です。
人にはもともとそんな最高な気分を味わう能力が備わっているようです。
私は数多く経験していますが、例えば、こんな感じでした。
■小学生の時、ピッチャーをしていた時
・相手チームの3番と4番の打者に連続ヒットを打たれましたが、後続を討ち取って無得点に抑えました。試合後半になって、再び3番と4番打者と対峙することになりました。次は打たれまいと思い、一言で言えば夢中。相手打者とキャッチャーのミットしか見えません。私の体とキャッチャーの間の空間を、自分で言うのは何ですが、すごい早いボールが走っていく。打者のバットが空を切り、キャッチャーのミットがバスンという音がします。空振り三球三振。4番打者も空振りでツーストライク。三球目は外角ぎりぎりにボールが走っていきました。さすが4番、バットに当たりましたが、キャッチャーフライでした。
これが準決勝でしたが、決勝は楽しみながら優勝旗を手にしました。
この時の感覚がフロー体験だと思います。
■25メートルプールで
・同じく小学5年生の時、25メートルを自由形で泳いでいて、いきなり2秒以上も記録が伸びた時がありました。泳いでいて、急に早く泳ぐ方法が分かったのです。自分の手を思い切り、自分のへそのあたりまでかく。この気付いた瞬間がスローモーションのように今でも覚えています。もちろん、その時は今のような夏休みで朝から泳いで、再び夕方に泳ぐ生活をしていました。今では信じられませんが、この時の経験のおかげで高校生の時、別に水泳部ではありませんでしたが、50メートル31秒台で泳げました。水泳部は30秒を切るでしょうけど。
■チームワークのスポーツでも
・中学生の時、バレーボールで新人戦と中体連で優勝しました。こんな時も、フロー体験が訪れるのは不思議と準決勝ですね。コートに入っている全員がとりつかれたように、レシーブしたり、アタックしたり、サーブしたりして、いつの間にか勝っているのです。嬉しいとか楽しいとかいうのではなく、半分、スローモーションのような世界、時間の感覚のない世界で、それが過ぎたら、嬉しいこと、喜ばしいことが起こっているのです。それ以来、優勝するチームとそうでないチームの見分けができるようになりました。
「あの人は仕事を楽しんでいる人だ」と何度か言われたことがあります。いろんなことに楽しみを見つけることが自分の性格だと思っています。それもこれも、チクセントミハイを読むと、フロー体験をしてきたからではと思うようになりました。
チクセントミハイは、この感覚のことをずっと研究し、一冊の本にまとめました。ちょっと難しい文章ですが、人の体験や心理について、すごいことが書いてあります。
線をいっぱい引いていて、まとめるのがつらくなりしたので、以下の文章だけ書いておきます。
「最良の瞬間は普通、困難ではあるが価値のある何かを達成しようとする自発的努力の過程で、身体と精神を限界にまで働かせ切っている時に生じる。」
「意識が統制されている人を特徴づけるのは、思うままに注意を集中させる能力であり、気を散らすものに心を留めないこと、目標を達成するため注意を集中すること、目標達成の後まで注意を持ち越さないことである。これができる人は、日常生活の一般的な過程を楽しんでいるのが普通である。」
「人は現実に「外」で起こっていることとは無関係に、ただ意識の内容を変えるだけで自分を幸福にも惨めにもできる。パーソナリティの力だけで、絶望的な状況を克服すべき挑戦対象に変えることのできる人々をだれもが知っている。障害や妨害にもかかわらず頑張り続けるというこの能力こそ、まさにその人に対し他者が尊敬の念を抱く最も大きな特質である。」
数ヶ月前に読んだ本です。読みながら「へぇー、そうなんだ」と何度も思い、非常に面白かったことを覚えています。しかし、何が書いてあったか覚えていなかったので、パラッパラッとめくりました。
フロー体験。ちょっと怪しげな感じもします。しかし、チクセントミハイはシカゴ大学心理学科教授。今のアメリカで最も注目される心理学者が書いた本なんです。
フロー体験をしたことがありますか?
どんな体験かというと、「達成する能力を必要とする明確な課題に注意を集中している時、人は最高の気分を味わう」。そんな体験です。
人にはもともとそんな最高な気分を味わう能力が備わっているようです。
私は数多く経験していますが、例えば、こんな感じでした。
■小学生の時、ピッチャーをしていた時
・相手チームの3番と4番の打者に連続ヒットを打たれましたが、後続を討ち取って無得点に抑えました。試合後半になって、再び3番と4番打者と対峙することになりました。次は打たれまいと思い、一言で言えば夢中。相手打者とキャッチャーのミットしか見えません。私の体とキャッチャーの間の空間を、自分で言うのは何ですが、すごい早いボールが走っていく。打者のバットが空を切り、キャッチャーのミットがバスンという音がします。空振り三球三振。4番打者も空振りでツーストライク。三球目は外角ぎりぎりにボールが走っていきました。さすが4番、バットに当たりましたが、キャッチャーフライでした。
これが準決勝でしたが、決勝は楽しみながら優勝旗を手にしました。
この時の感覚がフロー体験だと思います。
■25メートルプールで
・同じく小学5年生の時、25メートルを自由形で泳いでいて、いきなり2秒以上も記録が伸びた時がありました。泳いでいて、急に早く泳ぐ方法が分かったのです。自分の手を思い切り、自分のへそのあたりまでかく。この気付いた瞬間がスローモーションのように今でも覚えています。もちろん、その時は今のような夏休みで朝から泳いで、再び夕方に泳ぐ生活をしていました。今では信じられませんが、この時の経験のおかげで高校生の時、別に水泳部ではありませんでしたが、50メートル31秒台で泳げました。水泳部は30秒を切るでしょうけど。
■チームワークのスポーツでも
・中学生の時、バレーボールで新人戦と中体連で優勝しました。こんな時も、フロー体験が訪れるのは不思議と準決勝ですね。コートに入っている全員がとりつかれたように、レシーブしたり、アタックしたり、サーブしたりして、いつの間にか勝っているのです。嬉しいとか楽しいとかいうのではなく、半分、スローモーションのような世界、時間の感覚のない世界で、それが過ぎたら、嬉しいこと、喜ばしいことが起こっているのです。それ以来、優勝するチームとそうでないチームの見分けができるようになりました。
「あの人は仕事を楽しんでいる人だ」と何度か言われたことがあります。いろんなことに楽しみを見つけることが自分の性格だと思っています。それもこれも、チクセントミハイを読むと、フロー体験をしてきたからではと思うようになりました。
チクセントミハイは、この感覚のことをずっと研究し、一冊の本にまとめました。ちょっと難しい文章ですが、人の体験や心理について、すごいことが書いてあります。
線をいっぱい引いていて、まとめるのがつらくなりしたので、以下の文章だけ書いておきます。
「最良の瞬間は普通、困難ではあるが価値のある何かを達成しようとする自発的努力の過程で、身体と精神を限界にまで働かせ切っている時に生じる。」
「意識が統制されている人を特徴づけるのは、思うままに注意を集中させる能力であり、気を散らすものに心を留めないこと、目標を達成するため注意を集中すること、目標達成の後まで注意を持ち越さないことである。これができる人は、日常生活の一般的な過程を楽しんでいるのが普通である。」
「人は現実に「外」で起こっていることとは無関係に、ただ意識の内容を変えるだけで自分を幸福にも惨めにもできる。パーソナリティの力だけで、絶望的な状況を克服すべき挑戦対象に変えることのできる人々をだれもが知っている。障害や妨害にもかかわらず頑張り続けるというこの能力こそ、まさにその人に対し他者が尊敬の念を抱く最も大きな特質である。」
Posted by わくわくなひと at 20:50│Comments(0)
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