2010年07月10日
政治家を翻弄する世論調査の数字・・・西日本新聞
10日付けの西日本新聞1面に「世論調査 数字に翻弄」「見えない有権者、強まる依存」「小泉政権発足後、頻度増す」、「世論調査「政治を左右」」「蒲島郁夫・熊本県知事に聞く」など、世論調査の結果に翻弄される政治家についてのレポートが載っていました。
小泉内閣以降、人気投票に似た世論調査の結果が次の首相選びまで左右する、調査結果を見て出馬を断念する政治家の話など、政治全体が世論調査の数字に振り回されている状況がレポートされています。「政治が世論調査に過度に左右されると、政治家が自信の理念に従って行動しにくくなるのではないか」という記者の問いに対し、蒲島知事は「ポピュリズム(大衆迎合主義)はおかしい、信念に基づく政治をといわれるが、政治家になって分かったことだが、県民がどう考えているかは正直に言って気になる」「政治家は選挙が怖いから、民意、世論に敏感にならざるを得ない。それからどのくらい精神の自由を保てるかが大事。政治家が精神の自由を保つには、長期的なビジョンや信念が必要になる。私は政治方針を決める要因の一つと考えている」と答えています。
政治が世論調査の数字に翻弄されているように見える。これでいいのかという趣旨の記事だと思います。
昔の選挙を思い出すと、世論調査とは関係なく、選挙参謀の票読みで結果がだいたい予測できていたと言います。
例えば、こんな感じです。「今回の選挙の投票率は70%前後。それでいくと50,000票が当選ライン。どこの組織、団体、企業、どこの地域を抑えたので、55,000票は固い。これでいける。」。この事務所を取材した記者も、この候補が当選すると踏み、当選直後の万歳三唱のカメラの位置取りや取材記者の配分も決めていたということでしょう。
ところが今は、選挙事務所も報道機関も、世論調査や出口調査しか、しっかりした情報源がない。昔は選挙事務所にも報道機関にも選挙の神さまみたいな人材がいたわけですが、その神さまが世論調査になってしまったのではないでしょうか。
自分の投票行動が選挙事務所や報道機関に把握されている社会がいいと思うか。有権者の動きが見えづらい社会がいいと思うか。個人的には、今の社会がいいかなぁと思っています。
蒲島知事が言われているように、ビジョンや信念は企業でも大事です。しかし、これまで生き残ってきている企業の多くは、商品などの調査結果をそのまま鵜呑みにして右往左往するようなことはしていないと思います。ビジョンや信念を実現するための、あくまで参考情報として調査結果を活用しているのではないでしょうか。もちろん、リサーチ結果で右往左往している企業もあると思います。余計なお世話ですが、政治家や報道機関も、情報やデータに対するリテラシーが必要になってきたということでしょうか。
小泉内閣以降、人気投票に似た世論調査の結果が次の首相選びまで左右する、調査結果を見て出馬を断念する政治家の話など、政治全体が世論調査の数字に振り回されている状況がレポートされています。「政治が世論調査に過度に左右されると、政治家が自信の理念に従って行動しにくくなるのではないか」という記者の問いに対し、蒲島知事は「ポピュリズム(大衆迎合主義)はおかしい、信念に基づく政治をといわれるが、政治家になって分かったことだが、県民がどう考えているかは正直に言って気になる」「政治家は選挙が怖いから、民意、世論に敏感にならざるを得ない。それからどのくらい精神の自由を保てるかが大事。政治家が精神の自由を保つには、長期的なビジョンや信念が必要になる。私は政治方針を決める要因の一つと考えている」と答えています。
政治が世論調査の数字に翻弄されているように見える。これでいいのかという趣旨の記事だと思います。
昔の選挙を思い出すと、世論調査とは関係なく、選挙参謀の票読みで結果がだいたい予測できていたと言います。
例えば、こんな感じです。「今回の選挙の投票率は70%前後。それでいくと50,000票が当選ライン。どこの組織、団体、企業、どこの地域を抑えたので、55,000票は固い。これでいける。」。この事務所を取材した記者も、この候補が当選すると踏み、当選直後の万歳三唱のカメラの位置取りや取材記者の配分も決めていたということでしょう。
ところが今は、選挙事務所も報道機関も、世論調査や出口調査しか、しっかりした情報源がない。昔は選挙事務所にも報道機関にも選挙の神さまみたいな人材がいたわけですが、その神さまが世論調査になってしまったのではないでしょうか。
自分の投票行動が選挙事務所や報道機関に把握されている社会がいいと思うか。有権者の動きが見えづらい社会がいいと思うか。個人的には、今の社会がいいかなぁと思っています。
蒲島知事が言われているように、ビジョンや信念は企業でも大事です。しかし、これまで生き残ってきている企業の多くは、商品などの調査結果をそのまま鵜呑みにして右往左往するようなことはしていないと思います。ビジョンや信念を実現するための、あくまで参考情報として調査結果を活用しているのではないでしょうか。もちろん、リサーチ結果で右往左往している企業もあると思います。余計なお世話ですが、政治家や報道機関も、情報やデータに対するリテラシーが必要になってきたということでしょうか。
Posted by わくわくなひと at 18:46│Comments(0)
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