2010年06月09日

経営理念とビジネスモデルの大事さを実感

経営理念とビジネスモデルの大事さを実感今日、福岡市のイムズで開催された「第5回マザーハウスカレッジ」(国際地域ベンチマーク協議会共催?)に参加してきました。
 内容は農業革命を理念に掲げるベンチャー企業(株)クロスエイジ代表取締役の藤井直人氏による講演と、途上国から世界に通用するブランドをつくることを理念に掲げる(株)マザーハウスの山崎副社長も同席しての質疑応答でした。
 クロスエイジは、経済産業省委託事業「にっぽんe物産市プロジェクト」地域エージェントであり、福岡市ステップアップ助成事業では最優秀賞を受賞しています。
 会場の9割は若い男女。大学生が多いような感じでした。たぶん私が最高齢では?と思いました。
 藤井氏は事業をやるなら社会的な課題を解決したいとの思いで、農業のプロの極端な減少と、その要因が流通の問題にあることに着目。産地と売り場の両方を知る「つなぎ手」となる事業を始めました。
 経営理念(会社の存在意義)は、農業の産業化。農業を産業として魅力的なものに、魅力ある職業にするためにできることをやっていく。そのために必要であれば事業はどんどん多角化させていく。事業は「食と農の企画・コンサルティング」(生産者の組織化、品目選定、新商品開発、原価提示型販売・取引手法導入、地域商社機能導入プログラムなど)、「こだわり農産物の仕入代行」(生産農家との取引窓口と支払い窓口の一本化、作付けアドバイスや売場づくり支援、福岡都市圏及び大都市圏への販路拡大など)、「消費者直販事業」(みんなに自慢したくなる八百屋の運営と催事、通信販売、モニタリングなど)の3つで構成しています。
 農業を産業化したい。どうやったらビジネスとして成り立つようになるのかを、三年から四年かけて考え、ビジネスモデルを構築しました。3つの事業を展開する地域商社として地域に根付き地域を活性化させるという夢を持って、会社を経営しています。
 仕事の基本は九州一円の農家を訪ね、話を聞くことに置いているようです。農業を語る人やコンサルは多いが、実際に地域を地道に歩いている人はいない。起業して一年目は500~600万円の赤字。その間に農家のところを歩き回ったそうです。「ちゃんと志を持って生きていることが大事」であり、農家との信頼関係を構築していることが一番の競争力の源泉だとしています。

 以下、藤井氏と山崎氏で私がメモったところは、以下の通りです。
▼藤井氏
「本にも書いてあることだが、起業して経営理念が大事だと初めて思った。経営していると、本に書いてあることは一通り経験してしまう。ATMの前でピクッピクッするような経験もした。コンサルの事業ばかりだと口ばかりと言われる。だから、実の店舗も作ったし、そのおかげでネットワークもできた。心の底から思っている理念であれば踏ん張れる。」
「(起業のタイミングについて)社長の経験は社長にならないとできない。若いうちに起業した方が助けてくれる人が多いと思う。」
「創業資金がなくなった時、金が集められるかどうか。人を増やしたり、急成長を目指さない限り会社は潰れない。同じ価値観を共有できる人を集めること、成功するまでやめないことが大事。」

▼マザーハウスの山崎氏
「理念とビジネスモデルは表と裏の関係にある。途上国にはもっと可能性があるよねと思い、そのためにはを考えていくと、ビジネスモデルになる。その対象に対して真摯な姿勢があるかどうかが大事」
「マネジメントは絶対的に体力がいる。ベンチャーは体力が重要。またストレス耐性も必要。」これに対し藤井氏は「よくお腹が痛くなります。それぞれの人の体の弱いところにストレスが出てきます。」

 私の会社も3年目。真摯に顧客の声を聞いて回ること。おぼろげながら見えてきている心底から思う事業理念とビジネスモデル(両氏に比べればチンケだが・・・)をブラッシュアップする時期が到来したと思いました。




Posted by わくわくなひと at 00:34│Comments(0)
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