2010年03月19日
鉄道の影響力!九州新幹線全通の影響はどうか?
P・Fドラッカー『ネクスト・ソサエティ』(2002年6月7日第二刷)から、もう一つ。
「鉄道こそ、産業革命を真の革命にするものだった。経済を変えただけでなく、心理的な地理概念を変えた。人類が初めて本当の移動能力を得た。初めて普通の人の世界が広がった。しかも、その結果生じた世界観の変化は、ただちに広く認識された。」(76P)
「フランスの歴史家フェルナン・ブローデルの『フランスのアイデンテティ』(1986年)によれば、フランスを一つの国、一つの文化にしたものが鉄道だった。それまでフランスは、政治的には統一されていたものの、自己完結した地域の集合体にすぎなかった。」
上記の文章はeコマースが社会や経済を変えていくことの歴史上の例えとして書かれたものである。21世紀は確かにeコマースが19世紀の鉄道のように世の中や経済を変えてきている。
九州でもeコマースによる変化が進行しているが、来年3月には九州新幹線博多・八代間が開通し、博多から鹿児島までが極めて短い時間で行き来することができるようになる。恐らくドラッカーが言うように、鉄道により経済や心理的な地理概念が一変することになりそうだ。
山陽新幹線が博多まで来たのは昭和51年だったと思う。この影響で福岡は大きく発展した。福岡にとっては山陽新幹線ほどのインパクトはないという見方もあるが、熊本や鹿児島にとってはたぶん大きなインパクトになるに違いない。
そこで重要なことは“地理的な概念”が変わることではなかろうか。この概念が変わると、人々の行動や意識が大きく変化し、その結果、経済の構造が大きく変化することになる。「九州は一つひとつ」と言われることもあるが、人々の意識の面で一つの地域になるほどインパクトがあるかどうかまでは分からない。
「鉄道こそ、産業革命を真の革命にするものだった。経済を変えただけでなく、心理的な地理概念を変えた。人類が初めて本当の移動能力を得た。初めて普通の人の世界が広がった。しかも、その結果生じた世界観の変化は、ただちに広く認識された。」(76P)
「フランスの歴史家フェルナン・ブローデルの『フランスのアイデンテティ』(1986年)によれば、フランスを一つの国、一つの文化にしたものが鉄道だった。それまでフランスは、政治的には統一されていたものの、自己完結した地域の集合体にすぎなかった。」
上記の文章はeコマースが社会や経済を変えていくことの歴史上の例えとして書かれたものである。21世紀は確かにeコマースが19世紀の鉄道のように世の中や経済を変えてきている。
九州でもeコマースによる変化が進行しているが、来年3月には九州新幹線博多・八代間が開通し、博多から鹿児島までが極めて短い時間で行き来することができるようになる。恐らくドラッカーが言うように、鉄道により経済や心理的な地理概念が一変することになりそうだ。
山陽新幹線が博多まで来たのは昭和51年だったと思う。この影響で福岡は大きく発展した。福岡にとっては山陽新幹線ほどのインパクトはないという見方もあるが、熊本や鹿児島にとってはたぶん大きなインパクトになるに違いない。
そこで重要なことは“地理的な概念”が変わることではなかろうか。この概念が変わると、人々の行動や意識が大きく変化し、その結果、経済の構造が大きく変化することになる。「九州は一つひとつ」と言われることもあるが、人々の意識の面で一つの地域になるほどインパクトがあるかどうかまでは分からない。
Posted by わくわくなひと at 12:32│Comments(0)