2010年02月04日

森沢明夫『海を抱いたビー玉』

 森沢明夫の『津軽百年食堂』を読んで、けっこうよかったかなと思いました。それで、もっと森沢明夫の世界を知りたくなって『海を抱いたビー玉』を読みました。
 彼の小説は読みやすいし、疲れない。『津軽・・・』ほどでもないけど、ときどき美しい情景描写にも出逢える。
 お酒を飲まない日、寝る前の眠り薬代わりに、ちびり、ちびり、読んで、最後は西鉄電車天神行きの二日市あたりで読み終えることができました。
 この本の中では、昔懐かしいボンネットバスが意識を持っています。人から可愛がられることにより意識が目覚める。可愛がられないと意識が薄らいでゆく。そんなバスと、彼を取り巻く、よい人たちのストーリーが展開していきます。
 森沢さんの小説には、ほとんど悪い人やずるい人が出てこない。そんなところがいいんだと思います。
 気のせいでしょうが、私の心も浄化されているんでしょう。いろんな街ゆく見知らない人と何となく目が合った時、微笑みが返ってくることが多くなりました。
 単なる勘違いで、ややもすると天然ボケの性格、風貌ですので、それに対する微笑みかも知れませんが、自分的には気分いいです。
森沢明夫『海を抱いたビー玉』



Posted by わくわくなひと at 00:26│Comments(0)
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