2009年12月06日

21世紀の突破口はスロービジネスモデルか?

 ①中央と②地方、①競争と②共生、①大量生産と②少量生産、①効率・効果ではなく、②ゆっくりと着実に信頼関係をつくる・・・。
 私の仕事は、どれをとっても②の方がはるかに多い。
 たまたま沖縄の人と話す機会があった時、こんなことを言われた。「東京の人って、上から目線ですよね」と。すべての東京の人がそうではないと思うが、今までたぶん20世紀までの日本や世界をリードしてきた東京人には、確かに上から目線を感じることがある。
 九州人である私、そして沖縄の人、そしてアジアの人々も、無意識に上から目線を感じたことがあるのではなかろうか。
 ある社員がすごい視点を提供してくれた。私の仕事はけっこう福祉関係が多いわけだが、20世紀のマーケティング的視点だけでは21世紀は乗り切れないというヒントを提供してくれた。
 「商品を売りたいという人、売れる商品を開発したいという人」だけを相手にしておればよいのか?そんな社員の疑問である。売りたくても売れない、開発したいと思っていても開発できない環境にいる人たちがたくさんいるのではないか?
 福祉の世界では、障がいなどにより、「売りたい」「開発したい」という情報がほとんどない環境にある人たちがたくさんいるのではないか。
 「歴史もない」、「規模も小さい」、「金看板もない」、「実績もない」・・・。私の会社には、これらがすべて当てはまる。だからこそ21世紀の新しいビジネスが実践できるという思いは日に日に強くなっている。その我が社のキーワードは、スローマーケティングやスローマネジメントという価値観とビジネススタイルではなかろうか。
 一昨日の夜くらいから、“スローマーケティング”という言葉が浮かんできた。社員の疑問という刺激を受けてからである。
 まさか自分が初めて思いついた言葉ではないと思い、Googleで検索した。すると、やはりあるものである。そして、以下の本をamazonで購入することになってしまった。

■原田 保 , 三浦 俊彦 (編集)『スロースタイル―生活デザインとポストマスマーケティング』 (単行本)
以下、amazonの解説
『本書は、先進工業諸国の人々の消費生活や企業活動を牽引してきたこれまでのマーケティング戦略のあり方を根本から問い直し、その功罪を視野に入れつつ、いわば「人間的な消費生活」と「人間のための企業活動」をめざして動きだした新たなポスト(脱)マーケティングのスタイルを紹介するものである。ここでは、新時代の消費者および企業の行動様式を「スロースタイル」と名づけ、そのような新しい生活デザインの考え方が消費者側の多様な生活シーンにいかに浸透し、また、それに基づくスロースタイルマーケティングが生産者側の多様なビジネスシーンにいかなる力を発揮しつつあるかが解明される。』

■ジャン ボードリヤール『消費社会の神話と構造』
 この本は確かずいぶん前に購入したことがあるが、今手元に見あたらないので再度、古本を購入することにした。


Posted by わくわくなひと at 20:11│Comments(3)
この記事へのコメント
スローマーケティングですね。

スローマーケティング新聞を見ています。(Webですが)

なんか、面白いんですよね!!

視点が少し、変化する!

「大きい変化ではないことが、大きな変化を生む!」

好きな言葉です。
Posted by よしよし at 2009年12月07日 09:55
そうだったんですか。Googleの検索で、その新聞を少し見ました。単なる田舎暮らしや田舎礼賛ではなく、地方都市で生きる人々の役に立つスローマーケティングを実践していきたいですね。
Posted by わくわくなひとわくわくなひと at 2009年12月07日 12:41
再度、コメントしてしまいました。

同感です!!

価値観が多様化している時代に

地産品の販売とか、田舎に住もう、とかだけでなく
生活に根差した、取り組みのお手伝いができれば。。。。。

なんて、考えています!!
Posted by よしよし at 2009年12月07日 12:46
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