おばけがこわいのは・・・こわさとストレスは双子かなぁ?
いやはや、この一カ月というのは戦場でした。報告書や文章をいくつ書いたでしょうか。それも昨日、やっとトンネルの入り口が見えてきて、今さっき国立競技場のゲートをくぐることができました。私がゲートをくぐると、ほんの一瞬、スタジアムは静まりかえったかのように思えたが、胎動のようなどよめきが波のように動き出し・・・というのは空想です。
先週あたりが苦しかったかな。肉体的には昨日か?3時間しか眠ってないで2時間移動して、彼の地の委員会に出席。そこで委員さんたちに説明する。それでも精神的には先々週が厳しかったようです。自分のこれまでの人生を振り返ると、最大瞬間風速ではありません。しかし、「“もういい歳” だから、そんな無理がきくのか」という不安がよぎります。
先々週のことか?精神的に厳しかった時、ふと、
なだいなだ『心の底をのぞいたら』ちくま文庫(2006年5月10日 第16刷)の内容が頭に浮かんできました。
・・・人間は、自分の知っているものには、こわさを感じない。世の中にある不思議な現象も、どうしてそれが起こるかが、はっきり説明がつくと、こわさを感じなくなる。
あの時点では、これから何本も報告書や文章を書いていかなければならない。優先事項に絞り込んで、一つひとつ潰していく。それしかない。しかし、ストレスが徐々に充満してきているのだろう。兆候や体の異変に気づいたりする。
う~んと思っていた時に、“はっきり説明がつくと、こわさを感じなくなる。”が頭に浮かんできました。
そうだ!優先事項に取組みながら、気分転換に、先の先、もっと先の〆切り案件の正体を明かしていけば、“こわさ”と言ってもよい、ストレスを減少させることができる。それでもっと先の案件、つまり仕事の内容を分解しておおよその肝どころをおさえて、仕事のシナリオを描くことにしました。ノウハウ的には重なる部分もありますが、今年は特に民間から公共の仕事まで多種多様。“はっきり説明がつくと、こわさを感じなくなる。”で、随分、気が楽になりました。それにしても、仕事の守備範囲の広さとお客さまの多様性に自己満足したりして・・・。
現実は描いたシナリオよりも1日後れで仕事を処理していき、最後の帳尻が昨日だったわけです。
今年度に入って、すっかり曜日感覚がなくなりました。昨日の委員会では、携帯をドライブモードにしていましたが、いっぱい電話やらメールが来ていました。「何で委員会に合わせてくるのか」と一瞬ムッとしましたが、何のことはない、世間の皆さまにとっては仕事開始の意欲満々の月曜日だったというわけです。
さあ、今週は何も異変が起こらなければ、来週半ばの報告書と資料づくりの〆切りだけ。随分楽になったと思いましたが、「なめたら いかんぜよ!」。
-なだいなだ『心の底をのぞいたら』より-
・・・「おばけはこわい」といったが、実をいうと、「こわいから、おばけが出る」のだということがわかる。こわさが、人間の想像力にうませたものが、おばけなのだ。おばけは、空想力の産物なのである。
自分のまわりに、自分がよく知っているものがいれば、人間はあまりこわさを感じない。見知らぬものに囲まれていると、なんとなく落ちつかない感じがする。夜になると、自分のよく知っているものも見えなくなり、なんだか見知らぬもののように見えてくる。こんなときに、人間はこわさを感じる。そして、太陽が出てきて、また見知った世界を見ることができるようになると、こわさは消えていく。
・・・こわさは、ぼくたちにとって、自分に危険があるかもしれないと警戒態勢を取らせるものだといえる。