最近、凄いコピーの本がたくさん出回っています。そんな本の一つ『「話し方」「伝え方」ほど人生を左右する武器はない!』を買ったついでに、こんな本もついで買いしました。
中山マコト『「バカ売れ」タイトルが面白いほど書ける本』中経出版(2011年7月18日第1刷)です。
この作者はもともとマーケティング・リサーチャーから出発し、今では広告プランナー、販促プランナー、コピーライターとして活躍しているそうです。私の知り合いにも、コピーライターあがりのマーケティングプランナーがいますが、そのコピーにはけっこう“うなり”ます。一言ケチをつけるとすれば、マーケティングというなら、そもそも売れる商品づくりのプロセスにもっと突っ込んでもらいたいとは思っていますが・・・。
まあそれはともかく「バカ売れ」タイトルを書くための秘訣がわかりやすくまとめてある本でした。これを読んだからと言って、すぐ「バカ売れ」タイトルが書けるとは思いません。でも、この本に書いてあることを意識して試行錯誤していくと、たまには「バカ売れ」タイトルが書けるようになりそうな感じはしました(後、1週間もしないうちに秘訣は忘れてしまいそう)。
それよりも何よりも、この本でびっくりしたことが一つありました
。見積書にも「バカ売れ」タイトルを書くことです。これは目からウロコです。
「特別袋とじ 勝負見積書を書くときに読むページ」というのも、ふざけてんだか知りませんが、面白かったですね。中山マコトさんのようになるためには、「読み手をワクワクさせようとか、ビックリさせよう」といつも思っているという心のメカニズムがぜったい必要だと思いました。
私も、けっこうイタズラ心を持っている方なので、相手次第ですが、いつかやってみます。行政とか固いところは、騒動になるかも知れません。
以下は中山さんの本から拾った事例です。
■リサーチ会社の見積「ツナ缶に関する調査、お見積り」
↓(修正)
■「御社のツナ缶、●●を1年以内にTOP3シェアに復活させる。そのための活動概算費用!」
■『日本一の食品会社社長から、「御社にお願いして本当に良かった」と言われた販促技法のご紹介』
■「一流市場調査会社の調査企画部長よりも調査に詳しいコピーライター」
■「完璧にリサーチを実施した上で、有効な販促プランとコピーをお出しします」
■『●●の市場実態に関して、7日以内に可能な「ご報告」と「結論」に関するお見積り』
■「売上V字回復のための、マナー講座実施費用」
■「この金額で、御社の経営課題がすべて明らかになります(コンサルティング費用)」
■「概算費用ですが、アクションプラン、デザインまですべて含まれています」
■「他社よりも高い」パンフレット印刷費用お見積り
■「クオリティを無視した安いだけの見積り」
■「中国市場で確実に失敗する方法」
■「絶対採用されない見積り」・・・仕事によっては、捨てることで手に入るものもあります。たとえば、無理に獲得しようとしないで、自分の考え方をしっかりと伝える。闇雲に安くして仕事を引っかけに行くよりも、多少高めであっても、考え方というか、ビジネススタンスをちゃんと伝えよう・・・そんな意図だったので、「採用されない」というコトバを使いました。
■「1円たりとも安くはできません」・・・「これ以上下げるくらいなら、受けないほうがいい!」という時の見積書
■「食べられないアイスクリームのご提案」・・・飲む感覚のアイスクリーム
■「まずいから売れる●●のご提案」・・・おいしいものだけが売れる時代ではなくなってきた。
■「●●の工事に関する、あいまいなお見積り」
■「●●の印刷に関する、あり得ない見積り」
■「●●のリサーチに関する見積り(誤差大)」
■「このくらいの予算でできるはず!基礎化粧品パッケージデザイン」
■「見積りとなっていますが、確定金額です!」
■「この価格でお受けします!●●印刷費」
■「●●についての見積り。他社との明確な違いが最低3カ所」
■「お客さまの声ではありません。お客さまの叫びです」
■「売上を一気に下げるご提案」・・・ふざけるな!と怒鳴られそうだが、中身を読みたくなる
■「イメージダウンを実現するための戦略のご提案」・・・同上
■「リピーターを削減するご提案」・・・同上
■「さ~、新機軸による新たな販促、初のご提案です」
■「発表!当社初の新発想をお届けします」
■「いよいよ、●●初!××を使った広告システムが誕生しました!」
■「新技術で御社の売上を劇的に上げるプロジェクト、お見積り」
■「新たなマーケットを掘り起こすためのDM作成費用お見積り」
■「ご紹介します!新商品開発のためのリサーチプロジェクトお見積り」
■「御社のお客さんは●●と言っています」